【アーレントの登場】Home
アーレントは社会の登場を、政治的空間の喪失、均質化、画一主義の進行と捕捉えたことと、近代国家の成立の中で、国家権力が「意識的に」国民を創出するため、教育や文化、法律に至るまで、あらゆるところでナショナル・アイデンティティを植えつけていったこととの関係があるとしている。
では、次にアーレントの政治に対する考え方を見ていく。
共通世界を喪失した近代的個人は内面的自由に逃避し物質主義的価値観を身体化させた個人主義に陥る事象にあったって、彼女の理想とした政治的公共空間とは、他者に依存し、その関係において自らの場所を世界に占めることの出来る人間は、暴力ではなく言論と活動によって他者との間=公的領域を構成する。
そこでは、誰もが対等者であり、他者とは異なる唯一性を持った価値ある個人であるとしている。